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誰でも失言をした経験があると思います。
何気なしに発した言葉が、後々とんでもない事態に発展してしまうこともあります。
かく言う私も、不用意な発言によって、無意識のうちに相手を傷つけてしまったり不快な気持ちにさせてしまっていることがあるのかも知れません。
どうしてそういうことが起こってしまうかというと、その言葉を聞いた相手がどう思うのか、どう感じるのかの想像力が不十分であったり、または欠けていたりすることが原因ともいえるのでしょう。
ところで、失言については道元禅師(曹洞宗の開祖)もちゃんと指摘していまして、『正法眼蔵随聞記』にはこうあります。
学道の人、言(こと)ばを発せんとする時は、
三度(みたび)顧(かえり)みて
自利利他の為に利あるべくんば是(これ)を云(いう)べし。
利なからん言語(ごんご)は止(とど)まるべし。
かくのごときの事も一度にはゑがたし。
心にかけて漸々(ぜんぜん)に習ふべきなり。
(面山本 六の三、長円寺本 一の三)
つまり仏道を学び実践しようとする者が何かを言おうとする時は、三度(みたび)考えてから言うか云わないかを決めなさい。
何を考えるかというと、その言葉が自分のためになり、また他人のためにもなるのかどうかということです。
そこで特に他人(相手)のためになると思ったら言い、ためにならないと思ったら言わないこと。
これは一度にできるようになるのは難しい。
心掛けてだんだんに練習すべきである、ということです。
なるほど、喋る前に三度考えてみるということです。
ここでいう三度というのは回数の意味ではなく、よくよく慎重に頭の中で幾度も反復しなさいということです。
その結果、利なからん言語は止まるべし、即ち無用な言葉は口に出さずに飲み込みなさい、ということです。
言っている意味はよくわかるのですが、しかし日常会話でこれをやっていたらなかなか会話が続きません。
禅師様もそこはよくわかっていて、ですから「かくのごときの事も一度にはゑがたし、心にかけて漸々に習ふべきなり」なのでしょう。
一つの言葉が人を幸せにも不幸にもします。
私も以前、不用意に「おもしろい」という言葉を使ったことで、友人からそれ失礼だよと指摘されました。
そう言われて、その後三度顧みてみたところ、やはり自分が相手の立場だったらあまりいい気はしないかもな、とはたと気がつきました。
後悔、先に立たず・・・、です。
一つの言葉も、その捉えようは相手方次第ですから、たとえ自分はそんなつもりじゃなかったとしても、誤解を招くような言葉は初めから「止まるべし」なのでしょう。
一度口から出てしまった言葉を口の中に戻すことはできません。
ならば口から出る前によく考えてみなさい、ということを禅師様はおっしゃっているのです。
「後悔、先に立たず」ではなく、後悔を先に立たせるように漸々に練習しなさい、ということですね。
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